ミニマリストのすべて

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30代男性 ミニマリストのブログ。

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書評「嫌われる勇気」

大ベストセラー「嫌われる勇気」を読んで、人生に役立っている内容を自分の言葉でまとめてみる。

 

・怒るという感情があるから、怒鳴るのではない。怒鳴りたいから怒るという感情を理由として怒鳴っているに過ぎない

 

例えば店員にやたらといちゃもんをつける人と、そうでない人がいるが、私は、やたらいちゃもんをつける人は、ストレスが溜まっているからそうしていると考えていた。

それが本当だとすると、いちゃもんをつけている人は、単に感情を理由付けして(言い訳)ストレス解消をしているに過ぎないのだから、その行動は正当とは言えないだろう。

 

他にも、例えば「私はもともと頭が悪く生まれたから○○できない」と言うのも、何かをしたくない事に対する、言い訳という側面が多いと思う。確かに生まれつきの知能の違いはあるだろうけど、頭のいい人が1時間で分かることでも、仮に頑張って3時間考えたら調べればそれが分かるかもしれない。

頭が悪いからできないとして、じゃあそれから自分はどうする?という視点が大切だと思う。

 

・本当の自由とは、人に嫌われること

 

私は、子どもの頃からやたらと人の顔を伺い、相手が求める振る舞いをしてきたと振り返って思う。これはおそらく、両親の関係が不安定なことに原因があると思う(が、こうした原因論も、アドラー心理学的には反対される可能性が高いが)。

それと同時に、生きづらいな、と感じている。自分の本音を隠して、相手に合わせるのは、結構きつい。

なので、この本を読んでからは、そうした無理な振る舞いをなくして(すぐに全てはなくせないが)、人に嫌われてもいいやと思うと、かなり楽に生きられるようになってきた。

 

・ほめてはいけないし、叱ってもいけない

 

褒めることが良いという風潮を否定しているが、これもかなり納得できる。あまりにも子どもたち、大人でも人の承認を欲しがっている人が多いのは、褒めすぎだからだと思う。

ほめられなくても、あなたの存在は認められていると考えるべきだし、ほめられないと何もしない人になってしまってはいけない。かつ、叱ることでしかやらない人になってもいけない。

 

 

・いまを、全力で生きる

 

ここは、本の最後で説かれているが、「人生の意味」というのは、基本的にこれというものがあるわけではない。10年だけの人生だろうが、90年の人生だろうが、どちらが人生の成功者だとかそういうことはない。

自分という人間が、自分で人生に意味を作る。言いかえれば、自分の人生を全力で生きる、最大限活かすことが大切だと述べている。

 

アドラーの心理学が、簡単に人生を最高にするということはないと思う。頭で理解しているのと、現実にそれを完全に実践するためには、時間が必要だからだ。また、一見厳しいなあと感じるところもある。たとえば、アドラーは環境による影響に対しては否定的のようだ。たとえば、両親が不仲だから、その子どもにこんな影響が出るといっても、それについては、否定されるだろう。

ただ、私が思うに、アドラーはこうした環境による影響を完全に否定しているのではなく、逆に環境によって影響しますよ、と思っていたとしても、それを認めたところで、人生が良くなるの?意味ないだろうと考えたのだと思う。

実際、環境が悪くて悪影響が出た。それは確実だ。おわり。では、問題は少しも解決されない。

アドラーは建設的、生産的な人だからこそ、こうした聞き方によっては厳しいことを言っているのではと思う。

 

あくまで、人生を良くするための心理学を解くアドラーの心理学は、これからもずっと人々に影響を与えていくのだろう。